COVID-19備忘録11 台湾発の研究、遅れをとる日本の専門家
「朝日」によい記事を見つけた。台湾での研究を中心に書いている。第2波に備えての具体的提案である。
コロナ、1週間で感染リスクなし? 隔離2週間は必要か 構成・岡崎明子 2020年5月17日 16時00分
記事の目的は「第2波への備えの必要性が叫ばれている。第1波で科学的根拠に基づく対応がとれなかったのも仕方ないが、第2波については、科学的根拠に基づいた対策を取る必要があ」り、その一助とすることだ。
日本では「科学的根拠に基づく対応がとれなかった」。日本の現状は、「わが国からは、新型コロナウイルスの診療に有用な情報は、ほとんど発信されていない」。
そして台湾についてこう書いている。「今回紹介した台湾からの報告は台湾疾病コントロールセンター(CDC)が主導した研究であるが、武漢での新型コロナウイルス感染の流行を知り、直ちに研究計画が立てられたようだ。台湾で最初の新型コロナ感染の患者が確認されたのは1月21日であるが、この研究は1月15日から始まっている。今回のコロナ禍に対する台湾CDCの対応が世界で高く評価されている一端をみる思いがした」。
現在日本政府の専門家委員会などに呼ばれていない、つまり厚労省の役人の言いなりにならない、専門家は独自に台湾やドイツその他の研究に目を配り、第2波への備えをしているのだと思う。
今必要なのは、今回の政府の対応の検証であり、政府に集められた専門家たちの提案や行動の検証だ。第2波については、一人ひとりが自分の意見を明確に述べる専門家集団のリーダーシップによる対応が可能となるよう、今から準備しよう。
明確に述べるというのは、いわゆる丁寧に説明することとは別のことだ。政府がいう「丁寧な説明」は多くの場合、美辞麗句を並べ、意味不明な説明に終わっている。結局何も説明していない。必要なのは簡潔で明快な説明だ。
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