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2020年5月31日 (日)

COVID-19備忘録18 東京の実効再生産数が1.8

5月30日の東京の実効再生産数が1.8となった。5月23日を底にして、宣言解除の25日以降ずっと上昇している。

これは26日に紹介した「東洋経済」のサイトだ。

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2020年5月27日 (水)

COVID-19備忘録17 抗体検査に光が

今日、27日の「朝日」だ。

抗体量、感染歴で確かに上昇 新型コロナで長崎大確認  姫野直行 2020527 1500

 新型コロナウイルスの感染歴があると、血液中の抗体量が確かに上昇していることを長崎大学の河野茂学長らのチームが確かめた。現在の抗体検査は、陽性と陰性を判別する根拠が十分ではないといい、今回の結果を使うことで精度の高い検査キットの開発につながるという。

 チームは、PCR検査で感染が確認されたクルーズ客船コスタ・アトランチカ号の乗員84人の血液中の抗体量の平均と、コロナ発生前の2017年に採取された別の80人の抗体量の平均を比較し、統計的に意味がある差があることを見つけた。チームは、それらの間に陽性と陰性の境目となる適切な閾値(いきち)を設定することで、正確な判定ができるようになるとしている。

まだ試験段階だが、これまでと比べれば前進で光が見える。

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2020年5月26日 (火)

僕の本、『結核と日本人:医療政策を検証する』が紀伊国屋書店のBookWeb Proに取り上げられた

今朝、26日朝、紀伊國屋書店 BookWeb Proのメール「Plus! 【感染症―歴史・文学篇―】書籍32点ご案内!」が届いていた。

夕方開いてみたら、「4. 公衆衛生・医療政策」の1冊に僕の2011年の本が入っていた。以下がその案内だ。

3】結核と日本人 : 医療政策を検証する
        常石敬一【著】  2011/11 (岩波書店)
    標準価格:税込¥2,970
    ISBN:9784000053259
  ◎「結核制圧計画」は成功だったのか? 医学研究体制・次代の医療のモデルたりえるか? 新結核予防法に行きつくまでの日本の医療・医学・医療行政を振り返り、新結核予防法の役割と限界を明らかにする。

以下のサイトを見ていただければ幸いです。

https://www.iwanami.co.jp/book/b263229.html

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COVID-19備忘録16 実行再生産数

日本政府が出せない、出す能力がないのか出さない何か特別な理由があるのかそれは不明、感染の広がりを知るうえで最も重要な数字、実行再生産数、の公開を「東洋経済」が始めた。以下がそのサイトだ。素晴らしいが、『ガリレイの生涯』(岩波文庫)のセリフ、「英雄を必要とする国が不幸なんだ」を思い出す。本来、国が出すべきなのだ。

東洋経済が新型コロナ「実効再生産数」を公開

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2020年5月25日 (月)

COVID-19備忘録15 死者を名前で記憶

昨日、24日の「朝日」がニューヨークタイムズの取り組みを伝えている。

NYTが活字のみの1面 1千人のコロナ死者名を掲載 ニューヨーク=鵜飼啓 2020524 906

「死者数が単なる数字ではなく、それだけの数の人生が終わりを迎えたという事態の重みを伝えようとの試みだ」。

起源は1982年のベトナムメモリアルであり、それにならった95年の沖縄の平和の礎だ。

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2020年5月24日 (日)

COVID-19備忘録14 首都圏の宣言解除は「見切り発車」

明日、25日、首都圏の緊急事態宣言を解除してその後の感染者の追跡は大丈夫なのだろうか。そう思うのは以下の2つのニュースだ。ひとつは21日のNNNの富山のニュース。

PCR検査依頼 6割受け入れられず 富山2020.05.21 19:56   2020.5.24

PCRの検査体制がまだまだ不十分なのだ、宣言解除後、どう体制を整えていくのかが全く見えていない。

もうひとつは今朝、24日の「朝日」のニュース。

陽性率の計算、地域でバラバラ…専門家「正確にすべき」  荻原千明、森下裕介、笹川翔平 2020524 930

日々の正確な「陽性率」を知りたい、と政府の専門家会議が政府に要請したのは5月4日だった、それから3週間経過しても陽性率という基本データを出せないでいるのが現状だ。

政府を頂点とするCOVID-19を制圧する体制ができていないのが今の日本だ。その結果、なぜ感染者数が減少しているかの理由は分からない。また宣言解除後、感染者が増えても、専門家が問題を議論するためのベースとなるデータとなるその増え方などの数字がなければ、その後の見通しを科学的に予測することはできない。

明日の宣言解除は「見切り発車」であることを政府や各自治体にはしっかり自覚してもらいたい。

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2020年5月22日 (金)

2021年オリンピックはキャンセル……ワクチンも金も……

オリンピックの準備を監督する国際オリンピック委員会(IOC)のジョン・コーツ調整委員長の発言を「日経」が伝えている。

五輪開催可否、10月にも判断 IOCのコーツ調整委員長 2020/5/22 10:32

コーツ氏は大会の再延期はしないとも述べた……また、「(五輪が開幕予定の217月時点で)ワクチンがない、仮にあったとしても、世界中に行き渡らない事態も考慮すべきだ」と指摘した。

21年7月の時点でワクチンが世界中に行き渡る可能性は限りなく低い。AFP時事は以下のニュースでワクチンの成否について開発当事者が慎重に見ていることを伝えている。

ワクチン開発競争が加速=英大学チーム、秋にも実用化か―新型コロナ 2020/05/22 13:11

うまくいけば最初の製品4億人分のうち1億人分は英国向けで、3億人分は米国向けだ。これは開発経費の負担者、スポンサーへの配分だ。しかし実際には「ワクチン開発には未知の部分が多く、オックスフォード大の研究についても『成功の保証はない』(シャーマ民間企業相)状態。有効なワクチンは何年かかってもつくれない可能性さえ指摘される」。

もうひとつネックは資金だ。「文春オンライン」によれば追加費用は約6400億円? 五輪延期のカネを日本国民が負担することになる理由後藤 逸郎 2020/04/30 06:00

独統計調査会社スタティスタは東京2020大会延期に伴う追加費用を約6400億円と試算した。スポーツ団体の準備費用3900億円、競技施設の維持・管理費225億円、広告費等100億円だ。同社の試算は、観光や建設工事などの期待された経済効果約2180億円も含んでおり、これを除く実費ベースでは約4200億円となる。これに対し、組織委の予備費は270億円しかない。IOCが追加費用を負担しなければ、組織委が赤字に陥る可能性は高い。

5月14日、IOCは「最大で8億ドル(約856億円)」負担すると公言した。それでも4200-900=3300で、3千億円ほど足りない。その支出を期待されていたのが主催都市東京の「貯金」にあたる財政調整基金だった。1兆円近くあったのが、COVID-19のための予算に支出され、「20年度末の基金残高は493億円に縮小する見通し。過去20年で1000億円を割ったのは財政再建の途上にあった03年度だけだ」(東京都の「貯金」17年ぶり1000億円割れ コロナ対策で 2020/5/19 19:11)」。

今の日本、3千億円をオリンピックにつぎ込む余裕はない。医療の整備や教育支援、事業継続の支援やるべきことが山積している。

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2020年5月20日 (水)

COVID-19備忘録13 新薬アビガンはそう簡単ではない

今朝、20日の朝、以下の見出しに目がいった。

治療薬アビガン、有効性示せず 月内承認への「前のめり」指摘 2020/5/20 10:16 (JST)5/20 12:30 (JST)updated ©一般社団法人共同通信社

新型コロナウイルス感染症の治療薬候補アビガンを巡り、国の承認審査にデータを活用できると期待された臨床研究で、明確な有効性が示されていないことが19日、分かった。複数の関係者が共同通信に明らかにした。感染した著名人がアビガンの投与後に回復したと公表し、安倍晋三首相は「5月中の承認を目指す」とするが、現時点で薬として十分な科学的根拠が得られていない状況だ。

残念だけどこれは勇気ある決定だ。米国のレムデシビルは見切り発車だった。日本は米国の拙速な決定の尻馬に乗った。

第2波が来る前に、アビガンもレムデシビルも、どちらももっとデータが集まり、効果のある無し、効果が得れる対象などがもう少しはっきりするだろう。他にもいろいろな薬の試験が行われており、そこからブレークスルーが生まれることを期待している。

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2020年5月19日 (火)

COVID-19備忘録12 ワクチンと治療薬vs. マラリア治療薬とマスク

希望が持てる話と、茶番とを対比した。

ワクチン開発はすこし進んだのだろう、悪くないデータだ。以下がそのニュースを伝える「日経」の見出しだ。

米モデルナ、コロナワクチン抗体確認 7月に大規模治験  2020/5/18 23:48 (2020/5/19 7:41更新)

治療薬は2003年のSARS由来だ。AFP=時事のニュースだ。

SARS抗体、新型コロナの感染を阻止 実験で確認   5/19(火) 9:40

「スイスと米国の研究チームは2003年、774人の死者を出したSARS流行後に感染患者から抗体を採取していた。……英科学誌ネイチャー(Nature)で発表された今回の研究では人に対する実験は行われていないが、研究チームは今回の成果について、SARS抗体が新型コロナウイルスの深刻な感染や拡散を阻止できることの『概念実証』を提示すると説明している」。

SARSを発症した人は8千人ほどで、死亡した人は千人弱だ。生き延びた人は今回のウイルスに対してどうなのだろう。抵抗力はあるのだろうか。

茶番劇は、アベノマスクで、それを着けているアホ首相は茶番であり、惨めったらしい。さらにその上をいく茶番劇を米国の大統領トランプは演じているらしい。以下はそれを伝える「読売」の見出しだ。

トランプ氏、抗マラリア薬を毎日服用…FDAは「心臓に深刻な副作用」と警告  2020/05/19 11:07

大統領が服用しているから自分も予防的にと考える人が出るだろう。大統領には医師が付いていていて副作用が出ることを前提に監視をしているから、大事になる前に服用を止めるチャンスも多いだろうが、自分の判断で独自に、医師にも相談せずに服用する一般市民の場合にはそうした安全ネットがない。

何の効果もないマスクを着用するアホ首相、反面教師でしかない大統領。こんなことで日米共演は情けないことだ。

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2020年5月18日 (月)

COVID-19備忘録11 台湾発の研究、遅れをとる日本の専門家

「朝日」によい記事を見つけた。台湾での研究を中心に書いている。第2波に備えての具体的提案である。

コロナ、1週間で感染リスクなし? 隔離2週間は必要か  構成・岡崎明子 2020517 1600

記事の目的は「第2波への備えの必要性が叫ばれている。第1波で科学的根拠に基づく対応がとれなかったのも仕方ないが、第2波については、科学的根拠に基づいた対策を取る必要があ」り、その一助とすることだ。

日本では「科学的根拠に基づく対応がとれなかった」。日本の現状は、「わが国からは、新型コロナウイルスの診療に有用な情報は、ほとんど発信されていない」。

そして台湾についてこう書いている。「今回紹介した台湾からの報告は台湾疾病コントロールセンター(CDC)が主導した研究であるが、武漢での新型コロナウイルス感染の流行を知り、直ちに研究計画が立てられたようだ。台湾で最初の新型コロナ感染の患者が確認されたのは121日であるが、この研究は115日から始まっている。今回のコロナ禍に対する台湾CDCの対応が世界で高く評価されている一端をみる思いがした」。

現在日本政府の専門家委員会などに呼ばれていない、つまり厚労省の役人の言いなりにならない、専門家は独自に台湾やドイツその他の研究に目を配り、第2波への備えをしているのだと思う。

今必要なのは、今回の政府の対応の検証であり、政府に集められた専門家たちの提案や行動の検証だ。第2波については、一人ひとりが自分の意見を明確に述べる専門家集団のリーダーシップによる対応が可能となるよう、今から準備しよう。

明確に述べるというのは、いわゆる丁寧に説明することとは別のことだ。政府がいう「丁寧な説明」は多くの場合、美辞麗句を並べ、意味不明な説明に終わっている。結局何も説明していない。必要なのは簡潔で明快な説明だ。

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2020年5月17日 (日)

2020年、日本の再出発の年となるか?

COVID-19の流行によって外出が制限され、学校が閉鎖された。閉鎖が月単位となり、休んだままでは所定のカリキュラムを満たすことができなくなりつつある。そこで、小学校から大学まで遠隔教育、テレエデュケーションに取り組み始めた。対面教育は重要だし、今後も必要だが、遠隔教育も機会均等への道の確保、あるいは希少な・貴重な教育を受けるチャンスとして大きな可能性がある。

これまでの教育が、教室での教師から受講者への一方通行、時に教師は黒板と対話するばかりで受講者に向かって話をしないきらいがあった。しかし遠隔会議シルテムを使うと、教室での授業・講義を比べ、受講者一人ひとりに話しかけることが、また受講者も教師の顔をしっかり見ることが容易になると思う。受講者にとって遠隔会議システムだと教室以上に、教師との一対一の緊張感が持てる気がする。これは最近遠隔会議システムを使っての感想だ。

教育システムの多様化が始まりそうだ。多様化の中で、これまで埋もれていた教師の、また学生・生徒・児童の才能が開花する期待もある。

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2020年5月16日 (土)

COVID-19備忘録10 今できること

英国では今、医療従事者のPCR検査の必要性を訴える声が高まっている。日本でも多分必要なはずだが、まだ怖くて実施できていないのだろう。

無症状の医療従事者の3%が新型コロナに感染、爆発的な院内感染の予備軍か  Newsweek  2020年514日(木)1655

<何らかの症状がある医療従事者だけにPCR検査を行う今の態勢のままでは推定15000人の感染者を見逃してしまう。全員に定期的な検査を行うべきだと、英ケンブリッジ大学が警告>

今後の課題となる研究が米国のコロンビア大学で進行中だ。紫外線でウイルスを退治する計画だ。

新型コロナ、遠紫外線ランプでウイルス死滅 米大実験結果 AFPBB News 2020/05/14 12:19

「紫外線C(UVC)ランプは細菌やウイルス、カビ対策といった目的で、特に病院や食品加工業などでは以前から利用されている。だが、UVC線は危険性が高く、皮膚がんや眼疾患を引き起こすため、人がいない状況でしか使用できない」。

この弱点をどう克服するか、楽しみだ。

日本でも重要な取り組みを東京都が行っている。「日経」が報じている。

東京都、下水調査でコロナウイルス分析研究 2020/5/13 19:44

「東京都は13日、新型コロナウイルスの感染実態を把握するための下水の調査研究を始めた。同日、都内15カ所の下水処理場で下水を採取した。下水に含まれるウイルスから流域の感染者数を推測できるようにウイルスの抽出や分析法の確立を目指す。同様の研究は欧米でも進んでおり、都は「『第2波』など感染が広がる兆しの把握につなげたい」としている」。

行っているのは国の機関ではなく、地方自治体の東京都である。

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2020年5月15日 (金)

COVID-19備忘録9 内閣をあげて今やるべきこと アホ内閣にその覚悟は?

今日、15日の「日経」のサイトが、今のうちにやるべきことを書いている。見出しと本文の一部を以下に引用する。

検査・医療、備え欠く 感染の再拡大招く恐れ  2020/5/15 0:00 (2020/5/15 5:05更新)日本経済新聞 電子版

緊急事態宣言が多くの県で解除され、人の移動や接触が増えることにより、新型コロナウイルス感染症は再び拡大する恐れがある。それにもかかわらず、日本は他の主要国と比べて検査拡大のペースが遅いままで、重症者の救命病床の確保も不安を残している。新たな感染拡大の波に堪えられない検査と医療体制の強化は喫緊の課題だ。

英オックスフォード大の研究者らによると、10日時点の1日の検査件数(直近3日間の平均)は、人口10万人あたりで英国が96件、米国が88件だったのに対し、日本は5件にとどまった。

安倍晋三首相は46日、PCR検査の能力を当時の11万件程度から2万件に引き上げる目標を掲げた。だが1カ月以上たっても18千件程度にとどまり、検査件数は1万件を下回る。

記事の要点は「新たな感染拡大の波に堪えられない検査と医療体制の強化は喫緊の課題」という指摘だ。これはコロナ対策大臣や厚労省も関わるが、基本は内閣の仕事だ。アホ内閣にその覚悟はあるだろうか。

 

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2020年5月14日 (木)

COVID-19備忘録8 日本はデジタル技術に対応できていない

11日から14日にかけての新聞の見出しと記事の一部。

都の感染者なぜ報告漏れ? 集計はファクス、連携できず  2020年514 900分  「朝日」

「多数の感染者が連日確認されるなか、福祉保健局には大量のファクスが届いていたが、都側と保健所側が電話やメールで人数を確認する作業はしていなかった。同じ感染者が記された発生届が複数回ファクスされたケースもあり、3回にわたって集計されていた感染者がいたという。  また、死者が出た場合については、保健所から都に報告する際に決まった様式はなかった。電話などで連絡を取り合っていたといい、都福祉保健局の担当者は「保健所も忙しく、うまく連携が取れていなかった」と説明する」。

都感染者に多数の報告漏れ…複数の保健所でミス、100人規模  2020/05/11 15:04  「読売」

「一度端末に入力したものを手で書き写して都に報告していた保健所もあったといい、都関係者は「集計システムが統一されていないことが一つの要因」としている」。

10万円給付申請、郵送呼び掛け オンライン不備続出で自治体   2020.5.12 16:57  共同通信

「国が推奨するオンラインではなく、郵送で行うよう呼び掛ける自治体が相次いでいる。オンラインでの申請内容に不備が続出し、確認作業が重荷になっているためだ。給付まで時間がかかる可能性もあり、担当者らは『簡単に申請ができても、もらえるのが遅れたら本末転倒だ』と頭を抱える」。

日本の行政のデジタルシステムの設計はどうなっているのか。これまで各省庁が、デジタル化ということで予算を獲得し、それぞぞれの思惑て、その役所にとって「便利そうな」システムが作られてきたようだ。したがって、別の役所がそれを有効利用するには大きなハードルがある。役所の事務のデジタル化は予算獲得のひとつの近道であり、国民の利便を考えたものではないお飾りにすぎないようだ。役人はそれが分かっているからデータをファクシミリでやりとりしているのだろう。

今回の流行の波がある程度収まったら、こうした非効率を洗い出し、再設計する必要がある。

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2020年5月12日 (火)

COVID-19備忘録7 今後の課題、食べ物と医療機器

現在の流行の波はいずれ小さくなる時があるだろう。しかし消えるわけではなく、第2派、第3波と襲ってくる可能性がある。ひとつの波が峠を越え小康状態の時に次の波に備える必要がある。

第一に必要なのは食料自給率の向上だ。現在はカロリーベスで37%に過ぎない。作付けを増やすこと、その前にすぐにできることとしてフードロスをなくすことに取り組もう。

もうひとつ必要なのは、医療機器の自給率の向上だ。以下の表は「医療品、海外依存度高く 感染爆発の備えに不安」 [2020/5/11 22:20 (2020/5/12 5:25更新)日本経済新聞 電子版] のものだ。

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緊急度の高いものから国産化していくか、信頼できる、危機になっても医薬品を供給し続けてくれる国同士のネットワークを構築するか。いくつかの選択肢がある。どうするかを今考えておく必要がある。ネットワークを構築する時、日本のウリは何になるだろう。

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2020年5月11日 (月)

COVID-19備忘録6 専門家会議は素人集団なのか?

現在の緊急事態宣言解除の判断はどうするのだろう。何を基準にするのだろう。そう思わせる問答が今日、11日の国会であった。

実際の感染者数、報告の何十倍かはわからず=尾身・専門家会議副座長  2020/05/11 14:07

[東京 11日 ロイター] - 新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の副座長、尾身茂・地域医療機能推進機構理事長は11日の参院予算委員会集中審議で、軽症者や無症状の人が多くいるため現在行われている検査システムでは全ての感染者数を把握するのは難しいとし、「報告されているより(感染者の)数が多いのは間違いないが、それが10倍か20倍か30倍かは誰もわからない」と指摘した。福山哲郎委員(立憲・国民、新緑風会・社民)への答弁。(竹本能文)

これでは感染者1人が何人に感染を引き起こしているかの指数、再生産数を正確に知るのは諦めよう、ということになる。感染者が減少し、陽性率もほどほどに落ち着いており、山勘で1より下がったみたいだから解除しようというやり方になるのか。

現在のようにPCR検査が少ない状況では尾身発言のようになる。PCR検査と抗体検査を総動員して初めて、少しずつ実際の感染者数が見えてくるはずだ。それをさぼり、「何十倍かはわからず」と放言する専門家会議副座長。これでは専門家会議ではなく、素人の集まりだ。

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2020年5月10日 (日)

COVID-19備忘録5

日本の厚生行政の非効率にまた驚かされた。以下は今日、10日のテレビ朝日の記事の見出しと本文の一部だ。

厚労省が退院者数など大幅修正 集計方法の変更で [2020/05/10 00:50]

 厚労省は……3月下旬以降、感染者が急増した都道府県から詳しい情報が報告されず、実態と合わなくなっているため、9日から都道府県がホームページで公表する情報を集計する方法に改めました……さらに、厚労省ではパンク状態になっている保健所の負担を軽減し、自宅・宿泊療養をしている人の健康状態をリアルタイムで把握するため、新しい情報管理システムを今月中にも導入する予定です。

各都道府県がそれぞれのホームページに掲載するために集めたデータを、厚労省にも送ってもらえば済むことではないか。厚労省の役人が各自治体のホームページをはしごして、感染者数などを集めるとは、何十年も前の発想だ。

もうひとつは日本のPCR検査の少なさが理解できる米国の事情だ。

自宅で取った唾液で新型コロナ検査、米FDAが初承認 5/9(土) 15:01配信AFP=時事

AFP=時事】米食品医薬品局(FDA)は8日、自宅で採取した唾液を使って新型コロナウイルスへの感染を調べる検査を初めて承認した。…… FDAはこれまでに新型コロナウイルスの検査を80種以上承認しているが、その大半は民間のラボあるいは研究施設で実施されるものだ。

日本で使われているのは何種類あるのだろう。

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2020年5月 9日 (土)

COVID-19備忘録4

COVID-19の感染はいつから始まったのか。最初に見たのは次の記事だ。世界各地の7,500人以上の新型コロナ感染者から検出されたウイルスの遺伝子を分析した研究チームの研究結果だ。

人への感染19年終盤から 英大学が遺伝子分析  5/7() 8:50  ロイター

[ロンドン 6日 ロイター] - 英ロンドン大学ユニバーシティー・カレッジ(UCL)の研究チームは6日、新型コロナウイルスの人への感染が2019年終盤に始まり、急速なペースで世界各地に広がったことを示すデータを発表した。

2019年終盤がいつだか分からなかった。原論文、Emergence of genomic diversity and recurrent mutations in SARS-CoV-2を見るとこうなっている。COVID-19のパンデミックの始まりは2019106日から 20191211日の間と考えられる。

原因ウイルスであるSARS-CoV-2には少なくも2種類あり、武漢のプロトタイプより感染力が強いものがあることを示す結果が出た。以下の論文だ。

Spike mutation pipeline reveals the emergence of a more transmissible form of SARS-CoV-2

この論文は今一番気がかりなのは2月初めからヨーロッパで感染が始まったD614Gで、感染力が武漢のD614と比べ強い、としている。

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2020年5月 8日 (金)

COVID-19備忘録3

感染症の研究には始まりの特定が欠かせない。現在では「遺伝子」という武器で、始まり解明に迫ることができる。

人への感染19年終盤から 英大学が遺伝子分析  5/7() 8:50  ロイター

[ロンドン 6日 ロイター] - 英ロンドン大学ユニバーシティー・カレッジ(UCL)の研究チームは6日、新型コロナウイルスの人への感染が2019年終盤に始まり、急速なペースで世界各地に広がったことを示すデータを発表した。

今日、8日の「朝日」。

PSSがS高、全自動リアルタイムPCR測定システムに思惑 2020年581403

PSSが東京農工大と共同で開発した全自動のPCR検査装置がフランスで高く評価されており、「政府はPCR検査体制の拡充を進めており、承認申請があれば短期間で承認されるとみられており、収益寄与を期待する動きとなっている」と「朝日」は書いている。

なぜ日本政府はこうした日本発の技術を育てることをしないのか。何が障害になっているのだろう。日本のPCR検査キットを最初に作った厚労省の感染症研究所だろうか。

目先の縄張りに目を奪われ、自前の技術を育てようとしない日本の視野の狭さ、見通しの浅さのひとつの例だ。

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2020年5月 7日 (木)

COVID-19備忘録2

昨夜、NHKのニュースがなぜ陽性率が出せないのかを解説していた。僕は出せないのではなく、出さないのかと思っていたが、買いかぶりだったようだ。

5月4日、NHKのニュース、「PCR検査 陽性率『宣言後 低下傾向うかがわれる』専門家会議」はこう報道していた。「専門家会議は、今後、国に対して、PCR検査を増やしたうえで検査数や陽性率の公表を求めています」。見出しの「低下傾向うかがわれる」という曖昧な表現は、推測によるものだったからと分かる。

陽性率が出せない理由についてNHKは報じていた。「新型コロナウイルス PCR検査の『陽性率』 全国的に上昇か」 2020年418 1955分の中の「民間検査データ含めた陽性率を出すのは困難」という見出しで、厚労省の言い訳をこう伝えていた。

「厚生労働省によりますと、民間の検査機関などからはPCR検査の実施件数の報告を受けていますが、これには1人が複数回の検査を受けた場合も含まれ、都道府県別に分けられていないということです。このため民間の検査機関などで検査を行った人数を含めた陽性率を出すのは難しいということです」。

5月4日になって、専門家会議は陽性率の提供を厚労省に求めた。今更の感はあるが、半歩前進か。

今の時代、国民の一人ひとりがプラスチックのマイナンバーカードは持っていなくても、マイナンバーは持たされている。それを使いデジタル処理すれば、PCR検査データの一元管理など容易だと思っていた。ところがわが国の行政は紙が好きなようだ。

コロナ届「日本ついにデジタル」 米紙、ファクス脱却と報道 共同通信社 2020/05/07 11:51

 【ニューヨーク共同】「新型コロナウイルスのデータをファクスで集めていた日本が、ついにデジタルへ」―。米紙ニューヨーク・タイムズ電子版は6日までに、日本政府が医療機関に新型コロナ発生届を手書きしてファクスするよう求めていた仕組みから脱却し、今月中旬からオンラインで行われるようになると伝えた。

今後、データのデジタル化とPCR検査のハードルを下げたことで、PCRの検査件数は増えていくだろう。その時の陽性率のカウントは、新しい検査条件以降のデータを見ていく必要がある。それ以前のものとは分母の性格や数が違うので計算される陽性率を比較しても意味はない。来週始めくらいから後のデータによる陽性率の推移をみる必要がある。

陽性率を曖昧なままにて、非常事態宣言を出したり、また解除したり、日本は大事なことを判断する基準を持たないまま、その時の気分で大きな決断をしているのだろうか。僕はそうした恐ろしい国の国民のようだ。

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2020年5月 6日 (水)

COVID-19 備忘録

フランス最初の新型コロナ患者、昨年末に発症-過去のサンプルで判明

Marthe Fourcade、2020年56 2:54 JST

これは、インフルエンザのような症状でパリ郊外の病院に入院していたアルジェリア生まれの魚販売業の男性(42)の凍結保存検体を改めてPCR検査した結果、陽性を確認した、というブルームバーグの記事だ。

次は「朝日」の記事だ。

英の死者数、イタリア超える 米国に次ぎ世界で2番目に

ロンドン=下司佳代子 202056 810

英国は途中で死者の数の数え方を変え、施設などで死亡した人を幅広くひろいあげるやり方にしたことも死者数が増えた要因となっている。

次は数日前のNewsweek。

「集団免疫」作戦のスウェーデンに異変、死亡率がアメリカや中国の2倍超に

5/1(金) 17:29配信  Newsweek

「新型コロナウイルスの感染拡大に対するスウェーデン独自の対策は、ウイルスにさらされる人の数を増やすことで『集団免疫』を形成し、感染拡大の第2波を防ぐという作戦の一環だとされている」。

スウェーデンでは都市封鎖などはやっていない。実験の成否を今云々するのは早い。2021年の末あるいは22年まで待つ必要があるだろう。

英国も当初、集団免疫を追求していたが、途中で方針を変換した。それが初動の混乱をもたらした。

6日夕方の「朝日」の記事。

PCR検査を倍にすれば、接触「5割減」でも収束可能?

嘉幡久敬 202056 1630

以下に5月6日15時30分現在のいくつかの国における致死率を記しておく。出典はジョンズホプキンズ大学。

スウェーデン

致死率(%)

15.0

12.3

13.8

4.2

5.9

3.6

2.4

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2020年5月 5日 (火)

日本のCOVID-19対策は出口なし?

次の図表は「日経」のものだ。5月4日に専門家会議が公表した資料を図表化したものだ。

Photo_20200505174801

人口10万人当たりのPCR検査数だ。日本は187件、多いと言われている韓国で1,200件程度、ドイツは3,000件強だ。

この状況をアホ首相も、会議の座長もさすがに極めて不十分と認めている(首相会見記録)。

アホ首相は2月29日、こう発言している。

こうした取組を総動員することで、かかりつけ医など、身近にいるお医者さんが必要と考える場合には、すべての患者の皆さんがPCR検査を受けることができる十分な検査能力を確保いたします。

2ヶ月間何をしていたのだ。その結果が以下の「日経」の見出しのような、出口戦略が構築できない事態となる。

PCR検査の目詰まり、首相認める 対応遅れが出口の壁に

2020/5/4 23:19 (2020/5/5 5:43更新)

そしてこうした貧弱な体制が、自宅療養などで2週間経過したら「解除時のPCR検査は必須ではない」という厚労省の、手抜きの勧めにつながっている。現在感染者の特定に追われており、十中八九大丈夫な人の検査まで手が回らない、ということだ。これでは明快な出口戦略を構築することはできない。

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2020年5月 4日 (月)

#bookcoverchallenge #day7 ラッセルの『西洋哲学史』

7冊目は『西洋哲学史』B・ラッセル(市井三郎訳)、みすず書房、1954

「今なお多くのひとびとが、人間の平等や理論上の民主主義を誠実に信じているが、現代のひとびとの想像力は、本質的に非民主的であるところの、十九世紀の産業体制が示唆する社会組織の型(パターン)に深い影響を受けている」(旧版の第3p.205)

ラッセルは「自分に極めて重要だと思える哲学者のみを扱い、彼等に関連して、根本的な重要さを持つとは云えなくても、例解的あるいは描写を活き活きとさせるような意味での価値ある詳細だけを付加」(原著者まえがき)するやり方をとっている。

原著の出版は1946年で、もともとは講義として準備され、一部は実際に講義された。そのことも読みやすくなっているのだと思う。

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2020年5月 3日 (日)

#bookcoverchallenge #day6 『ウラルの核惨事』

6冊目は『ウラルの核惨事』Z・A・メドベージェフ(梅林宏道訳)、技術と人間、1982年(原本は79年)

「第六章 汚染地帯はチェリャビンスク地域であり、核惨事の時期は1957年秋−冬であることを証明する」(p.95)

79年のメドベージェフの指摘の正しさの立証は、1989920日、グラスノスチにより関連文書が公開されるまで待たねばならなかった。核事故は57929日にウラル地方チェリャビンスク州マヤーク核技術施設で起きた。

現代思潮社から『ジョレス・メドヴェージェフ、ロイ・メドヴェージェフ選集』第2巻として刊行されている。

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2020年5月 2日 (土)

#bookcoverchallenge #day5 『白い夏の墓標』

5冊目は『白い夏の墓標』帚木蓬生、新潮社、1979

「そのとき、佐伯の胸のなかを音をたててすべりはじめたものがあった」(p.238)

20年前に姿を消し、死亡とされた黒田は、生きて、佐伯にBWのための<逆立ちした科学>ではなく、今でも通用する<まとうな科学>にヒントをあたえるノートを残した。彼が「生きて」いると考えるとすべてつじつまがあった。

黒田の娘、クレールは佐伯にこう答えた。

「何故、歴史を学ぶかって?」

「自分の生きている時代を理解するためよ。この五十年間に、七千万人を虐殺した現代というものを、自分の頭で考えてみたいのよ」(p.239)

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2020年5月 1日 (金)

#bookcoverchallenge #day4 『感染地図』

4冊目は『感染地図:歴史を変えた未知の病原体』S・ジョンソン(矢野真千子訳)、河出書房新社、2007

「もしスノーが正しいなら、現代の疫学用語でいう指針症例(インデックス・ケース)、つまりブロード・ストリートの井戸に排泄物を入れた最初のコレラ患者がいるはずだ」(p.186)

この時、1854年の流行の指針症例、ゼロ号患者は9月2日に死亡した生後5ヶ月の女児だった。そして流行の源は女児が住んでいたアパートの向かいの井戸だった。疫学調査を進め、井戸が感染源と特定した医師、ジョン・スノーの強力な意見で、8日になって柄が外され使用禁止となった。この日、ゼロ号患者の父親が発病し、11日後に死亡した。スノーの活動がなければ、この時から流行の第2波が人々を襲ったはずだ。

現在この井戸のあった場所に面してパブがある。その名は、ジョン・スノーだ。

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