2023年1月16日 (月)

常石の2022年5月から6月の状況ーその5

NHKの番組は「チョイス@病気になったとき」の6月4日、土曜日、放映の「」見逃さない!膵臓がん」だったと思う。

番組を見る前、5月31日、火曜日、の点滴は、僕の体温や血圧の数値が原因でキャンセルになった。COVID-19の検査もしたが陰性。

6月7日、通院による抗ガン剤治療の初日、担当の内科の先生に、NHKの番組を見て、僕の場合、抗ガン剤治療は「延命」なので受けたくないと話した。担当医は「延命」は否定せず、ただ当初の入院以来鎮痛剤で痛みを感じない生活を送ることができているのだから、しばらく続けたらどうでしょうかと提案。手術とは違い、化学療法である抗ガン剤はいつでも中止することができるから、それまで穏やかな生活を続けることも選択肢です、と言う。確かにそれは言えてる。

番組は僕が受けていた抗ガン剤治療によって、膵臓ガンが小さくなって手術ができた方の例を紹介していた。これは「コンバージョン」と言って手術不可能と判断された患者のうち抗ガン剤でガンが小さくなり勢いもなくなって、手術が可能となった例だ。手術不能と判断された患者の1割相当がコンバージョンにこぎつけた。しかしそのためには副作用との壮絶な闘いを覚悟しなければならないようだ。

6月7日、抗ガン剤治療を受け、次回は本来なら翌週14日だが、担当医は僕は隔週での治療ということで21日の11時、7日より1時間遅い時間、に予約を取ってくれた。あくせくせず、穏やかな時間を少しでも長く持つために、ゆっくりゆっくり、スロースローで治療を受けていくことになった。

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2023年1月15日 (日)

常石の2022年5月から6月の状況ーその4

5月23日、朝家をタクシーで出て、10時半頃入院。その日は終日病室で体重や血圧測定その他で過ごす。僕を担当する内科のお医者さんに4月始め頃から背中とお腹が痛い、この痛みは2015年に胆嚢癌の時に感じた痛みだと伝えた。その結果、病室にロキソニン60mgとムコスタ100mgとネキシウム10mgが届けられた。ネキシウムは毎朝、他の2つは3食毎服用。昼食時から服用開始し、夕方には痛みを感じなくなった。

24日は、午前中担当医が来て抗ガン剤点滴のための注射針を入れてくれた。いつかいつかと待つうち昼食となり、そしてやっと夕方になって点滴開始。医師や看護師その他の手の空いた頃ということか? 2種類目の抗ガン剤の点滴途中に痛みを感じ、ナースコール。点滴を受けている腕を温めてくれた。それで痛みを感じなくなった。

食欲不振その他の副作用を言われていたが、その日の夕食は問題なく完食。この抗ガン剤の副作用について、脱毛は覚悟してくださいと内科部長は言っていたが、それはまだ先のことだ。

25日、退院できるかなと思っていたが、終日経過観察。これは病院としてはいつものプロセスのようだ。2泊3日のつもりで個室にしたが、もう1日分個室料金がかかることになった。ここは県立なので、そう高くはないが、それなりの金額だ。

26日退院。美代子さんが車で迎えに来てくれた。

次回の抗ガン剤治療は24日の1週間後、5月31日、火曜日。

入院した週の週末、土曜日か日曜日、NHKのテレビで膵臓ガン治療の番組を見た。これは自分自身と向き合うとても良い機会となった。この出会いに感謝。

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2023年1月14日 (土)

常石の2022年5月から6月の状況ーその3

膵臓ガン外科の教授に面会し、手術を断ったのは5月13日、金曜日だった。その週末、「日経」のサイトで「肝臓がんや膵臓がん、粒子線治療に健康保険 負担少なく」(2022年5月15日)を見つけた。

記事によれば粒子線治療のひとつ重粒子線治療を、神奈川県立がんセンターで受けることができるという。この時期はまだまだ「治療」を考えていた。僕は早速主治医にこの記事のことを伝えて、可能であれば受けてみたいのでその段取りをつけていただきたいとお願いした。がんセンターは患者がいきなり受診に訪れても診てくれない。患者が受診している医療機関の紹介が必要なのだ。

主治医の診療日は水曜日、18日だった。18日午後、診察室に入ると彼はがんセンター受診の段取りをつけておいてくれた。翌19日、がんセンターの肝胆膵内科部長の診察を受けた。

内科部長は僕が主治医から預かったデータを検討して、ガンの周囲に重要な器官があり、重粒子線でも治療は難しいという判断を下した。僕の膵臓ガンの状態について、膵臓ガン外科教授の見立てでは放置すれば1年と言われたと話したら、内科部長は腹水もありそれは難しいだろうとして、半年ぐらいではなかろうか、と見ているようだった。

この時、僕は「半年」か、それもしょうがないかもしれないな、と思い始めていた。内科部長は最新の抗ガン剤治療は効き目が高いのでそれをここ、がんセンターに通って受けたらどうですか、と提案してくれた。その抗ガン剤は点滴注射で、点滴だけで約2時間、点滴に先立つ診断や点滴の準備など、全部で4時間はかかると説明してくれた。治療頻度は人により違うのだが、僕の場合3週間に2回のペースでやってみることになる、ということだった。初回はいろいろ調べることがあり入院の必要があるということで、5月23日、月曜日に入院し、治療を受けることになった。

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2023年1月13日 (金)

常石の2022年5月から6月の状況ーその2

5月11日、2011年の食道ガンの手術からずっと僕を診てくれていた主治医(東海大学教授、食道ガン手術の専門家)は、僕の膵臓ガンが短期間で大きくなったこと、そして重要な臓器に取り囲まれていることから治療は容易ではないことを説明してくれた。それでも治療の可能性を探るため、膵臓ガン手術が専門の東海大学の教授を紹介してくれ、翌々日の13日に面談の予約を取ってくれた。

主治医は11日、彼の肉親が膵臓ガンで亡くなっていることを話してくれた。そして僕が住む湘南の地にも終末期医療の専門医がいることも教えてくれた。これは治療法がないと確定した場合に備えての配慮だろう。

しかし今考えると、治療法があるない、の判断は医学的に簡単に決まるわけではなく、患者と医療者とが話し合って決まっていくものだと思う。

13日、僕は膵臓ガン手術の専門家と面会した。彼は、手術は不可能ではない、本来の膵臓の全摘手術は無理だが、ガンの部分を中心に部分的に摘出する手法なら可能で、自分ならその手術は可能だと話してくれた。その手術についての説明で、術中に死亡する危険性は10%であること、臓器の部分摘出なので1年程度でガンが再発することが分かった。僕は「何もしないままで、どの程度生きることができますか?」と聞いたら、答えは「1年」だった。

本来であれば、危険性が10%ということは、手術が成功する確率は90%ということで、手術に賭けることになると思う。しかし僕は1年の時間を手に入れるために10%の危険を冒すことは、僕の歳を考えると、意味を感じることができなかった。

僕は教授に、自分の判断 「手術は受けない」を告げた。

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2023年1月12日 (木)

常石の2022年5月から6月の状況ーその1

僕の膵臓ガンが大きくなっていることをはっきり告げられたのは、2022年5月11日だった。2011年に食道ガンの手術を受けた時から膵嚢胞の存在は確認されておりその観察は続けていた。2021年11月のCTや超音波それに腫瘍マーカーに異常は見られなかった。それが半年で、一気に大きくなり、尋常な手術は難しい状態になっていた。

その現実を前に僕は、とりあえず「治療法」はないのかを考えた。これが4つ目のガンで、また前立腺ガンのホルモン療法をうけている状況だった。

困難な状況ではあるが、治るものなら治療を受けたいと、考えた。何かなすべき仕事がある、やり遂げたいものがあるわけではないが、生きたいと思った。少なくとも死にたいという思いはさらさらなかった。しかし「治療」そう簡単ではないことを思い知らされた。そのあたりの経過、僕の想いや判断をまとめておくことにした。

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2023年1月 5日 (木)

中国はSARS-COV-2を生物兵器にしようとしている?

COVID-19(コロナ感染症)のウイルスがSARS-COV-2だ。

昨年末から中国はCOVID-19の感染者や死亡した人々のデータの取集を最低限にしている。また伝えれているところでは感染を防ぐ防疫措置は取られておらず、ヒトからヒトへの感染は野放しのようだ。そして各地での感染爆発が報道されている。

中国のこの姿勢は、宇宙にロケットの残骸を撒き散らして平然としているあの国の無責任体制によるものだ、と断定できればいいのだけれど、もう少し別の視点で見る必要がある。

それは中国がSARS-COV-2を生物兵器として世界を汚染する意図、あるいは意図していなくても、そうなってもその頃には我が国で生活している人のほとんどは今の感染爆発で免疫を獲得しており、自分たちは安全だと考えている可能性はないか、ということだ。

ウイルスの変異はヒトからヒトに感染するときに、ウイルスが自分の複製を作るときに起きるのだ。感染爆発が続いていれば、ウイルスの変異も発生している。ただ、変異イコール感染力増強あるいは致死性アップとは限らず、変異株の多くは環境に適応できず消滅する。ほんのわずかな変異株が生き残り感染を広げていく。

今中国大陸でいろいろな変異株ができては消えているのだと思う。しかし全ての変異株が消えるわけではない。

未知の変異株に感染した中国人が世界を旅行するようになれば、その変異株の流行を世界各地にもたらすことになる。今中国政府はこんな可能性についてどう考えているのだろう。

少なくとも中国での感染爆発が収束するか、その可能性は少ないが中国が感染情報を公開するまでは中国大陸からの人の流れのチェック、水際作戦は必要だ。

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2022年12月31日 (土)

2022年、年末の挨拶状

年賀状をやめて10年以上になる。その代わり、年末に勝手に近況報告を送ってきた。今年もクリスマス前に24人の方に送った。その全文は以下だ。

 2022年、まさかヨーロッパで戦争が起きるとは……。物の値段が上がり文句を言っていますが、戦禍を逃れて国を出なければならない人々を思うと、心が苦しくなります。

 我が国、岸田文雄の存在感のなさ。波間に浮かぶ木片のように、発言が揺れ動き、11年前のできごとを忘れ議論もなく原発復権を進めています。最悪は、軍事費増税は「国民の責任」という本音を、「我々の責任」と事務的なミスと取り繕い、「説明責任」を回避したことです。岸田の存在感のなさゆえに野党も存在感を示せないのか、与野党もたれあい、馴れあっている。この国はどうなる。

  体力が落ちると気力もなえてきます。今年4月から5月、体調がガクッと落ちました。すい臓ガンと告げられました。4つ目のガンです。手術や重粒子線などの治療は無理。5月末からの抗ガン剤と鎮痛剤で体調は落ち着きました。担当医は、おだやかな日常生活を少しでも長く維持するための方策をいろいろ考えて提案してくれています。感謝です。

2022年12月

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2022年12月28日 (水)

731部隊での人体実験の目的、その2

部隊での人体実験の目的は、「一定期間」を突き止めることが主ではあったが、それには止まらない。

『731部隊全史』の173ページから174ページかけて書いているが、感染経路、感染から発病までの時間、死亡した場合の死因などの確認も行っている。それ以外に、感染を引き起こすために必要な病原体の量も人体実験で確認している。

確実な感染経路が分かると、それに合わせた細菌兵器の設計が可能となる。

噴霧することで呼吸器から感染するのであれば、病原体を化学剤のように使うことが可能となる。また傷口から感染させることができるのであれば榴散弾の中身の小球を汚染した細菌爆弾が生まれる。さらに、水中で長く生存し、水と一緒に体内に入り感染を引き起こす病原体があれば上水道攻撃に使える。

これらの使用法は小規模であれば、つまり実験室規模であれば、可能だったが、戦場で大規模に展開するには至らなかった。

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2022年12月27日 (火)

介護保険申請ー在宅医療への第一歩

今日、27日、神奈川県立がんセンターを受診した。担当医は、この後の医療・療養体制を見極めるまでは関わります、と言ってくれた。

この後のことについて「がん相談支援センター」でいろいろ説明を聞いた。支援センターとして訪問医療の医院を紹介してくれた。しかし僕はかねてかかりつけの近所の医院にお願いしたいと希望していることを伝えた。引き継ぎの医療機関について、僕が希望する医院について、がんセンターとして任せられるかどうかを直接話をして確認したようだ。そして任せられるとなった。しかしこれで終わりではなくもうひとつ大きな問題がある、と言われた。それは緩和医療についてで、僕の覚悟とは別に、その段階になると僕をケアする人、家族の負担が大きいので、そこを十分考えるようにと言われた。もっともな指摘だ。

この時の相談で担当者から、まず住んでいるところで介護保険の申請をするように勧められ、その書類を渡された。帰宅後早速役場に申請書を出した。いよいよ在宅医療の準備の始まりだ。

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2022年12月23日 (金)

731部隊での人体実験の目的

12月10日、土曜日、長崎総合科学大学に招かれて、Zoomで約2時間、話をすることができた。僕にとってこれは多くの人に話をする最後の機会となるだろうと思って早くから準備をした。

その準備で、これまで僕は思い違いをしていたことに気づいた。それは部隊での人体実験の目的に関してだ。気づいたことは、そこでの人体実験は学術・医学研究上の目的はほとんどなかっただろう、ということだ。

『731部隊全史』で、人体の兵器化について論じたが、その要点は病原体の感染力を強めるという目的で動物の体内、その究極の形として人体を通していた、ということだった。つまり病原体を人体に接種し、「一定時間」後取り出し、それを兵器とする。病原体は砲弾などの火薬に相当し、細菌兵器の本体であり、その感染力増強のために人体を通過させていた。

この議論で落ちていたのは、各病原体ごとに「一定時間」が違うことであり、その見極めに人体実験が必要だったという点だ。僕はその認識を欠いたまま、部隊で流行性出血熱の研究では「一定時間」を突き止めていたことを詳述している。

今整理すると、731部隊(石井機関)での人体実験の目的は、病原体を動物体内を通しその感染力を増強するという誤った理解の下で、強力な病原体を取り出すタイミングを把握するためだった。

今から見ればトンチンカン、見当違いのことを大規模に、巨大な予算を使って、浪費して、いたわけである。これは軍事研究につきものなのか、それとも731部隊特有のものなのか。僕はこうした壮大な浪費は軍事研究にはつきものだと思っている。

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