以下はさっき、11日午後4時過ぎに見たNHKのサイトの記事と見出しだ。
神栖ヒ素問題 茨城県の責任認める
5月11日 15時45分
茨城県神栖市の住民が、旧日本軍の毒ガス兵器の原料とみられる有機ヒ素化合物に汚染された井戸水を飲んで健康被害を受けたとして、国や茨城県に損害賠償を求めている問題で、国の公害等調整委員会は、茨城県が井戸水の汚染が分かったあとも調査範囲を広げず、住民に周知しなかったのは、著しく不合理な対応だったとして、住民39人のうち37人に賠償を行うよう県に命じる裁定を出しました。
この問題は、茨城県神栖市の住民39人が、旧日本軍の毒ガス兵器の原料とみられる有機ヒ素化合物に汚染された井戸水を飲んで、平成12年ごろから手の震えや頭痛などの健康被害が出たとして、国や茨城県に対して1人当たり300万円の損害賠償を命じるよう国の公害等調整委員会に求めていたものです。
11日、公害等調整委員会が出した裁定では、平成11年に神栖市内の井戸水から環境基準の45倍もの高濃度のヒ素が検出され、相当範囲に汚染が拡大していると示唆されるにもかかわらず、県は調査範囲を広げることなく、さらに周辺住民に高濃度のヒ素汚染を周知しなかったことは、著しく不合理な対応と言わざるをえないとしています。
そのうえで、健康被害を訴えている39人の住民のうち37人について、有機ヒ素化合物と健康被害の因果関係が認められるとして、県に損害賠償を行うよう命じる裁定を出しました。
一方、国については、井戸水の汚染は、何者かが有機ヒ素化合物をコンクリートに混ぜて不法投棄したのが原因で、国の責任は認定できないとしています。
汚染された井戸水で作ったミルクを飲ませていた長男に知能の発育の遅れが出るなど、家族で健康被害を受けている神栖市の青塚美幸さんは、茨城県の責任を認める裁定を聞いて「長男の障害が自分たちのせいじゃなかったということで、すごく気持ちが楽になりました。茨城県には、どんな形であれ謝罪してもらいたいし、これから障害が進んでいくことも考えられるので、しっかりとフォローしてもらいたい。委員会で審理しても無駄ではないか、という思いが強かったが結果がこういうふうに現れてすごくよかったと思う。これを機に、もっと前を向いて歩いていきたい」と話していました。
また、住民側の南典男弁護士は「茨城県に対しては全面的に主張が認められたと考えている。県には裁定を謙虚に受け止めもらい、裁判を起こすようなことのないよう求めていく。国は現在、暫定的な支援を行っているが住民の健康不安があるかぎり、継続的に支援を行える仕組みを整えるよう、国と話し合いを進めていきたい」と話しています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120511/k10015053131000.html
青塚さんの母親としての思いは当然だろう。国には毒ガス原料を敗戦の混乱期とはいえ、民間企業に売却あるいは移管した責任があると思うが、裁定がそこまで踏み込まなかったのは、外国への遺棄化学兵器の問題があるからかなと思う。そん点残念な裁定だ。
それでも県の責任を認めたことで、今後青塚さんのお子さんへの継続的支援の道は開かれたのかな、と思う。
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